Japanese, English (最終更新 2022.02.21)

こんにちは、厳 正輝のページへようこそ。
学振特別研究員PDとして、東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻の有馬・徳永研究室に所属しています。
フラストレート磁性体やらせん磁性体の磁場中物性・新規機能性の開拓に興味があります。

最近の出来事やお知らせ

  1. 2022.02.21: プレプリント“Nematicity and fractional magnetization plateaus induced by spin-lattice coupling in the classical kagome-lattice Heisenberg antiferromagnet”を公開しました。パイロクロア格子系でよく研究されてきた微視的な磁気弾性モデルをカゴメ格子反強磁性体に適用し、温度-磁場相図を詳細に調べました。スピン-格子結合が強い系では、自明な1/3磁化プラトーに加えて1/9磁化プラトーが現れることを提案しています。
    [arXiv:2202.09077]

  2. 2022.01.19: 1月11日〜13日に大阪大学へ出張し、石渡研究室の装置をお借りして高圧合成を行いました。セル作りや高圧合成装置の手入れは超強磁場実験に通じるものがあり、楽しかったです。試料も無事合成できました。

  3. 2021.12.21: 共著論文“Physical properties of liquid oxygen under ultrahigh magnetic fields”がPhysical Review B誌に掲載されました。私は非破壊型パルスマグネットを用いた体積膨張率測定をサポートしました。測定手法がかなりトリッキーで面白いと思います。
    [Phys. Rev. B 104, 224423 (2021).]

  4. 2021.12.17: プレプリント“Complex magnetic phase diagram with a small phase pocket in a three-dimensional frustrated magnet CuInCr4S8”を公開しました。12月22日〜23日に開かれる研究会ICFTS (The International Conference on Frustration, Topology and Spin Textures) で、本研究についてポスター発表します。
    [arXiv:2112.08990]

  5. 2021.11.19: 共著論文“Phase transition in the 5d1 double perovskite Ba2CaReO6 induced by high magnetic field”がPhysical Review B誌に掲載されました。私は非破壊型パルスマグネットを用いた磁歪測定を担当しました。
    [Phys. Rev. B 104, 174422 (2021).]

  6. 2021.11.09: 共著論文“Effects of spin-lattice coupling and a magnetic field in classical Heisenberg antiferromagnets on the breathing pyrochlore lattice”がPhysical Review B誌に掲載されました。スピン-格子結合の強いブリージングパイロクロア格子反強磁性体の磁場中相図に関する理論論文です。私は基底状態解析を担当しました。共同研究に加えていただいた青山さんと川村先生には、大変感謝しています。
    [Phys. Rev. B 104, 184411 (2021).]

  7. 2021.09.03: 9月の日本物理学会にて、ブリージングパイロクロア格子磁性体のテーマで2件口頭発表します (講演番号: 20aC2-13、14、領域3)。1つ目は酸化物LiGaCr4O8、2つ目は硫化物CuInCr4S8の話で、どちらも強磁場中における新規磁気相発見に関する内容です。個人的にはかなりの力作です。

  8. 2021.08.24: 共著論文“Heavy carrier effective masses in van der Waals semiconductor Sn(SeS) revealed by high magnetic fields up to 150 T”がPhysical Review B誌に掲載されました。私は一巻きコイル装置を用いた光学吸収測定をサポートしました。
    [Phys. Rev. B 104, 085206 (2021).]

  9. 2021.04.01: 学振特別研究員PDとして、東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻の有馬・徳永研究室に異動しました。

  10. 2021.03.08: 主著論文“Higher magnetic-field generation by a mass-loaded single-turn coil”がReview of Scientific Instrumnents誌に掲載されました。粘土で一巻きコイルの周囲を覆うことでパルス磁場の発生効率が向上することを示した、遊び心のある研究です。
    [Rev. Sci. Instrum. 92, 033902 (2021).]

  11. 2021.02.23: 3月の日本物理学会にて、「強磁場磁化測定による異方的三角格子量子磁性体A3ReO5X2の磁気モデルの評価」という題目で口頭発表します。(講演番号: 13aC1-2、領域3)

  12. 2021.02.16: 2月22日に松田研の池田助教主催のFBGひずみ技術交流会 (オンライン) に参加し、「FBG歪み計測のミリ秒非破壊型パルス強磁場への応用」という題目で発表を行います。

  13. 2021.01.28: 本日、博士論文の本審査が行われ、無事に博士号の取得が決定しました。

  14. 2021.01.14: 1月22日の午前11時〜12時に、第8回オンライン強磁場セミナーにて『ブリージングパイロクロア格子磁性体における強磁場誘起相転移の研究』という題目で発表させていただきます。オンライン開催です。

  15. 2020.10.28: 共著論文“Broad Tunability of Carrier Effective Masses in Two-Dimensional Halide Perovskites”がACE Energy Letter誌に掲載されました。私は一巻きコイル装置を用いた光学吸収測定をサポートしました。
    [ACS Energy Lett. 5, 3609 (2020).]

  16. 2020.09.25: 日本物理学会2020年秋季大会にて、領域5の学生優秀発表賞を受賞しました。

  17. 2020.08.18: 主著論文“Crystal-field Paschen-Back effect on ruby in ultrahigh magnetic fields”がPhysical Review Research誌に掲載されました。ルビーのR線に対する超強磁場下での分光測定により、100 T以上で非線形な磁場依存性を観測しました。教科書『配位子場理論とその応用』(上村洸、菅野暁、田辺行人 著)を発展させた研究です。9月の日本物理学会でも、本研究について領域5でポスター発表します。
    [Phys. Rev. Research 2, 033257 (2020).]

  18. 2020.04.06: 3月5日〜21日にドイツへ出張し、ドレスデン強磁場施設で定常磁場ESR測定をしてきました。定常磁場での実験は初めてでした。

  19. 2020.02.25: 主著論文“Magnetization process of the breathing pyrochlore magnet CuInCr4S8 in ultrahigh magnetic fields up to 150 T”がPhysical Review B誌に掲載されました。大小の四面体内におけるCr原子間の磁気的相互作用がそれぞれ強磁性的、反強磁性的となった新たなパイロクロア格子系に対する研究で、安定な1/2プラトー相をはじめとする多彩な磁気相を観測しました。また、超強磁場実験に加えて、古典ハイゼンベルグ模型にスピン-格子結合を取り入れた理論研究にも言及しています。とても思い入れのある論文です。
    [Phys. Rev. B 101, 054434 (2020).]

  20. 2020.02.21: 2月18日〜21日に教養学部前期課程の講義の一環で、小濱研究室にてサイエンスキャンプが開かれました。
    『宝石に磁場をかけるとどうなる?』というテーマで、学部1、2年生たちと一緒に強磁場発生装置を用いた実験を行いました。

  21. 2019.11.28: 12月3日〜5日に大阪大学で開かれる強磁場研究会2019で、2講演 (口頭1、ポスター1) を行います。

  22. 2019.10.31: 主著論文“Magnetocaloric effect and spin-strain coupling in the spin-nematic state of LiCuVO4”がPhysical Review Research誌に掲載されました。スピンネマティック相の発現候補物質LiCuVO4における、パルス強磁場下での磁気熱量効果および超音波測定に関する内容です。ドレスデン (ドイツ) の強磁場グループとの共同研究です。
    [Phys. Rev. Research 1, 033065 (2019).]

  23. 2019.10.16: 個人ホームページを開設しました。